今日は、“受験日本史の指導者”という立場で書かせていただきます。
景気が悪いと人々は、『政治が悪い』と言います。
逆に、景気が良ければ、『政治は間違っていない』と大半の人々は思うでしょう。
第一次世界大戦後の戦後恐慌・・・・
関東大震災による震災恐慌・・・・・
これらが複合的に絡み合い、若槻内閣の時の金融恐慌・・・・
この金融恐慌の後に、出された”銀行法”
そして、昭和恐慌の時に、出された”重要産業統制法”
この二つによって、財閥が日本の経済界を独占する形になりました。
このことが、日本が戦争に踏み出す、原因となった・・・・・
これは、現在の歴史学においては、通説となっています。
その時、国民は、戦争に突入する危機は察知してなかったのでしょうか?
実際に、その危険性を察知してたのは少数派です。
なぜか?
それは、当時、日本は空前絶後の好景気だったからです。
日本が、ファシズムに進むキッカケとなった”五・一五事件”、”国際連盟脱退”、などの事
件の直後には、決まって景気が上向きになってたんです!!
このことが、人々の政治を見る目を甘くしてしまってたんです!!
歴史というものは、
過去の人たちが作ったものです。
現代人の我々から見ると、『理解不能』な事もたくさんあります!!
そこで、我々が、『当時の人たちはバカだったなぁ~』と一元的な見方をすると歴史は
わからなくなってしまいます!!
何も、過去の人たちの過ちを擁護するのではありません!!
しかし、過去の人たちの立場になって、色々な立場から、歴史を考えると、事件の本質が
見えてきます!!
過去の人たちの立場になって考える。
しかも、色々な立場になって考える。
私が、歴史指導で最も大切にしてる部分です!!
私自身も
一元的な見方をして、全てがこうだ!! とか
狭い範囲の現象をとらえて、だから全体はこうだ・・・・
というような考え方や見方をしないように心掛けてます!!
とはいえ、私もまだまだ未熟者でして、狭い考え方や
一元的な見方をする時もあります(泣)
やっぱり、登山ですよね・・・・
どんどん”高みに”登って、違った景色を見ていかなきゃならないって話ですよね。
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。