20年以上もの前にシドニーで買った、思い出深いこのキャップ・・・・か・ら・の
道南のある田舎町の公立高校。
そこで、私の友人は、陸上部の監督をしてました。
いわゆる、昭和の典型的な”スパルタ指導”でした。
(彼は、既に退職されてます)
町教委、学校関係、保護者との衝突もそれなりにあったと聞いてます。
しかし、彼の情熱は、半端ないものがありました。
“情熱”というより、”執念” そのもの。
胆振管内のある中学校から
赴任して数年で、道内陸上競技会の押しも押されぬ『公立強豪校』に押し上げました。
道南の田舎町の公立高校・・・・聞けばわかる方ならすぐわかると思います。
今から20年前となると、陸上競技の監督と言えば、このようなスパルタ指導の監督さん
が大半だったと思います。
そのような時代・・・・・・・・
小出監督の『褒めて伸ばす』指導法は、とても新鮮でした。
シドニーオリンピック直前、小出監督のドキュメンタリー番組が放映されてました。
意外にも、小出監督もまた、典型的な”昭和のスパルタ指導”でした。
しかし、ある出来事をキッカケとして、”褒めて伸ばす指導”に大きく舵をきりました。
私は、当時、大手の学習塾で働かせてもらってました・・・・・
数学指導の総責任者として数多くの部下を抱えると同時に、
生徒数150名以上の大教室の教室運営責任もさせてもらってました。
常勤、非常勤講師の育成、指導
講師配置、代講業務全般
指導マニュアルの作成
各種テストの作成
教室運営業務
各種会議の準備
今考えても、よくもまぁ~倒れなかったなぁ・・・と思います。
授業中は、私語はゼロ。
課題は、全員完璧。
教室前に並べられた生徒の自転車・・・・驚くくらい整然と並ばせてました。
私は、力で生徒をねじ伏せてました。
まさしく、軍隊形式です。
とはいえ、生徒の成績を当然のようにあげてました。
噂が噂を呼び・・・・・ピークで、その教室は生徒数250名を超えました。
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余談ですが・・・・平成ノブシコブシの吉村さん、当時、生徒として通ってくれてました。いつも私に怒鳴られまくってました(笑)・・・・・小6から中3まで4年間担当させてもらってました。友達思いの気持ちのやさしい生徒でした。今でも、はっきりと覚えてます。
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私は、天狗になってました。
生徒を意のままに操る・・・・完全なる大きな勘違いをしてました。
生徒は、私に怒られたくないので、”ふり”をしてただけ。
課題を全員完璧にやってたのも”ふり”。
自転車をミリ単位で整然と並べてたのも”ふり”・・・・・・・
『若気の至り』と言えば聞こえはいいですが、
多くの人を傷つけたのも事実です。
今でも、反省しています。
このような、私の”大きな勘違い”・・・・・
それに気づかせてくれたのが、小出監督でした。
“ふり” は一過性。
“ふり” は、しょせん『ポーズ』。
上からの『押さえつけ』なんて一過性のもの。
小出監督が、大きく舵を切ったように、
私も、大きく舵をきりました・・・・・・・
小出監督に感謝しています。
どうか、安らかにお眠りください・・・・・・。
合掌。
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。