私のブログを見てくれてる、兵庫県の高3生の受験生の方から、
以下のような質問をいただきました。
~(答案の)書き方について、特に注意する点を教えて下さい~
企業秘密にしたいところではありますが、公表できる範囲内で、書かせてもらいます。
皆さんは、普段、意識することはないと思いますが、
数学の出題・採点は、その大学の数学科の先
生(数学者/理学博士)が担います。
そういった方々が、口を揃えて言うの
が・・・・
『どんな解法だろうと、論理的に正しければ、その解き具合に応じて、得点を与える』
です。
数学の2次試験では、答えだけでなく、答案を書くことが要求されるのは、論理的に正し
く考えられているか? ・・・・・ココを見るためです。
ですから、ちょっとしたミスで答えが違っていても、少しの減点で済んだりします。
一方、答えはあっていても、途中の議論が、ズタボロであれば、ほとんど点数は見込めま
せん。
数学の答案といえども、数式が入ってるだけで、
“文章”であることに変わりはありません!!
相手(採点者)に『私は、このように考えて、こう計算を進めました!!』と説得するための
文章なんだ・・・このように意識することが、何よりも大切です!!
採点者(数学者/理学博士)が答案を見るとき、
〇か✖か? という視点では見ません。
受験生が論理的に議論できてるかどうか? この一点です。
ちなみに、採点者は、百戦錬磨の”たたきあげ”のプロ中のブロです!!
ごまかして点をもらおうなんて、考えても無駄です!!
苦し紛れに、
“〇〇の定理より明らか・・・”なんて書いても1点ももらえません!!
採点者の心証を悪くするだけです!!
それと・・・・もう一つ!!
受験生には、想像つきにくいと思いますが、
実は、どこの大学でも採点基準は、事前に作られるものではありません。
受験生の答案をある程度、見てから、申し合わせ事項的な感じで、共有する程度です。
ですから・・・・
記述模試のような「〇〇が書かれてないから減点」だとか
「〇〇が書かれてたら点を与える」といった基準はありません!!
それだけ、採点者(数学者/理学博士)の”目”は、鋭く、本質を見抜いてるってことです。
それと・・・・採点基準は絶対的なモノではなく、あくまで相対的なモノです。
合否が関係する、同一の学部、学科内で同じ基準で採点さえしていれば、
問題ないからです。
最後に・・・・余談ですが、採点者は、ほとんど40代~60代の方々です。
しかも、大問ごとに、一人もしくは二人の採点者が3000枚近い答案を採点します!!
老眼(?)のため、字が小さかったり、薄かったりすると、もしかして・・・・
見落とす(一度、採点したあと、2次採点と言って、再チェックする採点官もいますが)
かもしれません!! これは、笑い事では済まされません。
綺麗な字で書けることにこしたことはありませんが、誰が見ても判読可能な文字で書くこ
とです!!
それと・・・・教科書範囲外の公式の取り扱いについてです!!
まず、最初に、しっかりと認識すべきことは、
『入試問題というのは、教科書に出てくる事項』だけで解けるよう作成されてます。
ですから、教科書の範囲外の知識は必要ない!!・・・・こういうことです。
さらに言えば・・・・
教科書には載ってないモノの、受験参考書に載ってる公式についてはどうか?
例えば・・・・『正射影』『ロピタル』に代表されるモノですね。
まず、理解して欲しいことは、出題者側(数学者/理学博士)は、こういった“飛び道具”
を使えば簡単に解けてしまう“欠陥問題”を出さないように細心の注意を払ってます!!
大学の数学では、高校数学と異なり、定理の適用条件だとか、かなりシビアになっている
ので、生半可な理解で使うのは、危険です!! かえって、大けがをすることもあり得ます!!
以上が・・・・・・
採点をする側の、リアルな実情をふまえての、
2次記述答案を書くときの、注意点でした。
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。