ちょうど江戸時代の真ん中あたりの頃です。
神社や仏閣に奉納する絵馬の中に数学の問題を書いたものが登場したんです。
これが『算額』って呼ばれるものです。
やがて、このような絵馬を奉納する風習が全国に広まったわけです。
神社と数学?・・・・・なんでやねん?・・・・・違和感満載・・・
これは、数学の問題を解けたことを神仏に感謝してさらに勉学に励むことを祈願して奉納
してたんです・・・・・・・素晴らしいと思いませんか?
“上の画像”のように、問題の多くは、図形(幾何)の問題ですが、
問題と解答の両方を書いたものから、中には難しい問題のみのものから、
また解答のみを別の算額に書いたものまで様々なバージョンがありました。
まあ、江戸時代の一般庶民の中には、数学を楽しむ風習があったんです!!
江戸時代より前の一般庶民の数学のレベルは二桁の掛け算が出来ない人がほとんど。
しかし江戸時代になってからは、そろばん塾などが急速に普及し始めました。
『読み』『書き』『そろばん』が江戸時代の人々の一般常識となり、実生活の中でも大切
なことになっていったんです!!
そんなこんなで、江戸時代末期には、寺子屋は全国で二万軒あったと言われてます。
一般庶民の算数のレベルは世界でもトップクラスだったらしいのです。
そうした人たちの中から、さらにレベルの高い数学を目指す人も数多く登場しました。
日本史をとってる人なら知ってると思います。教科書にも載ってますね。
『塵劫記』の『吉田光由』
『発微算法』の『関孝和』の彼らですね。
もし、当時、数学の世界にノーベル賞があったとすれば、
『関孝和』は、問答無用のノーベル賞!!
世界的に見ても、画期的な理論なんです。
当時の世界の最先端を行ってたんです!!
こういった人たちに触発され数学の書物も数多く出版されました。
どんな家でも、一家に一冊はそんな本があったんです・・・・驚きですね。
江戸時代の一般庶民の中に、数学を楽しむ風習があったなんて、嬉しいですね。
そして、何より
『粋』ですね~~~~!!
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。