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2015
5/6

「基礎」「基本」に対する間違った認識

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「基礎」とは、問題の解法を支える基本的な考え方のことを言います。

世間一般的な受験生が言う ”基礎” とか ”基本” は「初歩」 もしくは 「初歩的」 というのが正しい表現です。

「基礎」をマスターすることは、実は、皆さんが考えている以上に大変な作業です。

 

具体例で話をすすめましょう・・・・・・・・・・・・・・

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数Ⅲ教科書 「微分の応用」

【第2次導関数と極大、極小】

χ=a  を含むある区間で、 f”(χ)は連続であるとする。

Ⅰ. f'(a)=0  かつ  f”(a)>0   ならば  f(a) は、極小値。

Ⅱ.f'(a)=0  かつ  f”(a)<0      ならば  f(a)  は、極大値。

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理系の受験生であれば、当たり前のことですね。

さて、何故、このようなことが言えるのでしょうか?

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数学が苦手な生徒は、この公式をゴリ押しで暗記して、極値判定の際に、ここぞとばかり、この公式を当てはめます。「やったぁ~~~解けた~~~っ!!。こんなの楽勝!!」 となります。このような生徒にとって、この問題は「基礎」に該当するわけです。本当は、「初歩」なのに・・・・

 

さて、何故、このようなことが、言えるのか?

ざっくりと言えば、 f'(χ) および f”(χ) の符号変化ですね。

f'(χ) が正から負、負から正へ 符号変化する決定的瞬間が f'(χ)=0  ということです。

この、f'(χ)、f”(χ) の符号変化に着目するということを〈ふくらませて〉いくと、このように極値の判定にも活用できますよ~~~~~今後、符号変化は特に気にして下さいよ~~~~~という話です。

大切なのは、公式を覚えること(この部分が初歩を指す)ではなく、

符号変化に着目し、f'(χ) が 符号変化する決定的瞬間が f'(χ)=0 のポイントである!!と理解すること、これが「基礎」になります。

 

基礎と初歩の違い・・・・・・・

わかりましたか?