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2021
4/12

【東大流】流れをつかむ、すごい!日本史講義/山本博文【PHP文庫】

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これも、また、読み直しの一冊です。

筆者は、あの有名な東大の山本教授。

高校教科書を執筆されてる先生のひとりです。

 

 

~~~本文より抜粋~~~

東大入試の日本史の問題は、細かい知識を問うものではなく、

歴史の大づかみなとらえ方や史料や文献を読んで、歴史をどのように解釈するか?

ここを問うことが多いのです。

これが「東大流」です。

(中略)

歴史学は、日々進歩してます。

固定的な歴史観は、それを邪魔することにもなりかねません。

あくまでも、史料の正しい解釈を追及することです。

~~~~~~~~~~~

 

さて・・・・

鎌倉幕府の成立が『イイクニ(1192)』ではないという説は、

今となれば、有名な話ですね。

 

1180年説

すなわち、幕府を朝廷から自立した武家政権と捉える立場。

1185年説

武家政権が全国政権になることを幕府の成立要件ととすれば、全国に守護・地頭を置いた

年とする立場。

 

この二つが、今では、有力な説です。

 

この辺の部分も、明快に説明されてます。

 

 

 

それで・・・・問題は、室町幕府なんです!!

 

実は・・・・私自身も、生徒に、指導しながら、

室町幕府の成立年については、何か、スッキリとしない、

モヤモヤとしたものを感じてました・・・・・・

 

しかし・・・この本のおかげでとても、スッキリしました。

 

本文より抜粋~~~~~~~

北朝の光明天皇は1338年8月、尊氏を征夷大将軍に任命します。

『征夷』でありながら尊氏が鎌倉ではなく京都にとどまったのは、吉野の南朝に対抗する

ためでした。

この時、室町幕府が成立したといっていいのですが、実は、室町と言うのは、

『花の御所』と呼ばれた三代将軍足利義満の邸宅が建設された場所です。

また、多くの研究者は、尊氏が征夷大将軍に任命されたときよりも、基本法である

建武式目が定められたことの方を重視し、1336年に実質的室町幕府が成立したと考えて

ます。

教科書に、室町時代の成立年が、はっきりと書かれていないのは、このためです。

 

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日本史愛好家としてみたら、興味の尽きない一冊です。

 

 

 

本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。