成績がとても優秀な本科生から次のような質問を受けました・・・・
『先生、そもそもベクトルの正体って何ですか?』・・・・・・
私は、逆にこの生徒に聞き返しました・・・・
ちなみに、君は、(ベクトルに対して)どんなイメージをもってるの?
『やじるし? みたいなもん』
とか
『向きと大きさをもつ有向線分』
とかという言葉が返ってきました・・・・・・・・・
確かに、教科書にも、『向きと大きさだけで定まる量』と表記されてます。
この生徒は、教科書的には、しっかりとした理解をしてるんです。
しかし、成績が優秀なだけに、勉強すればするほど、
『向きと大きさを持つ有向線分』という概念は薄れていき、・・・・・
ベクトル = 解析幾何学における強力な武器 こんな認識でした。
・・・・・それはそれで正解なんです。
そもそも、ベクトル(vector)は、vehicle(乗り物)と同じ語源を持つ言葉なんです!!
しかし今ではその原義がすっかりと失われ、数学的、物理的概念として使われてます。
数学的立場でベクトルを定義すると、実は、とても難しい話になります。
高校数学では、『向きと大きさをもつ量』すなわち、『矢印のようなもの』という直感的
に理解することが求められます。
ですから、ベクトルは、矢印になぞらえて、イメージすると、つじつまが合うってだけの
話なんです。
ベクトル = 矢印 ではなく、
ベクトル ⇒ 矢印に例える なんです。
ですから、
ベクトルとは何か? の問いに答えられなくても、
具体例について【ベクトルの考え方】を習得し、具体的な様々な問題について、【ベクト
ルの手法】を駆使していけば、抽象的ながら自由なベクトルの世界に到達するはずです!!
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。