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2021
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実力養成会通信 第1736号 ”英語を日本語に訳すことの限界” の巻

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まず・・・・

高校の英語学習において、

『日本語と英語は、まったくの別物である』

このことを大前提としなければなりません・・・・・

 

 

例えば、次の文章ですが・・・・・

 

I ran my stocking on a nail.

 

この文章を学校で習ったように訳すとどうなるでしょう?

『私は、爪で、ストッキングを走った』

 

“爪でパンストを走る” ?

 

意味が全然、通じません(泣)

 

この文章の意味は・・・・

『爪をひっかけて、ストッキングを伝線(run)してしまった』

ということです。

 

とてもシンプルな文章なのにまるで意味が違います!!

 

 

しかし・・・・日本語に訳すとこうならざるを得ません。

英語を使いこなしてる人と、そうでない人たちは、英単語との接し方が違うのです。

 

 

run = 走る以外にどんな意味が?

 

ということで、英和辞典を調べると・・・

走る、駆ける、逃亡する、突進する、・・・・・

すべてを書くのは意味がないのでやめておきますが、

100以上の意味があります!!

 

その中には『走る』以外を連想させる意味もたくさんあります。

経営する、鼻水を垂らす、立候補する・・・・・・

これもまた、キリがありません。

 

run には実に様々な日本語訳があるわけです!!

 

実は、run だけが、例外的にたくさんの日本語訳を持ってるわけではありません。

get で40くらい

seeで20くらい

takeで80くらい

 

こんな感じです。

 

一つの単語を一つの日本語訳とのペアで覚えようとすると、

全部覚える事は、まず不可能です・・・・・

 

では・・・・ネイティブは、全部、覚えてるって事でしょうか?

 

覚えてはいませんというより、

run = 走る  ではないということです。

 

ネイティブにとって、

run = to move very quickly and smoothly.

なだけです。

 

ヒトが to move very quickly and smoothly. であれば『走る』

 

会社、すなわち・・・ヒト、モノ、カネが

to move very quickly and smoothly. であれば『経営する』

 

ストッキングが

to move very quickly and smoothly. であれば『伝線する』

 

こういうことです・・・・

 

日本人でも、”使える英語”を身につけてる人はたくさんいます。

彼らは、英和辞典を丸暗記してるのではありません。

すなわち・・・

run = to move very quickly and softly.

このことを理解してる人たちなのです。

 

しかし・・・・このような単語の意味合いは、学校教育では教えられません。

これは仕方のないことです。

run = 走る

run = 経営する

くらいにとどめておかないと、一つの単語だけで何時間も使うこととなります。

このあたりが、学校教育の限界でしょう・・・・・

 

 

本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。