以前、何度かブログにも書かせてもらいましたが、
あるオーストラリア人にこう聞かれたことがあります。
『なぜ、ヨリトモは天皇を殺さなかったのか?』
いきなりの質問に、ドギマギしましたが、
このように答えたのを覚えてます。
As a symbol of authority.
それなりの知識、教養のある外国人であれば日本の歴史についてもそれなりに勉強し
、日本人なら誰でも(自国の歴史なら)知ってる的な感覚でドンドン聞いてきます。
彼らにとって、特に『サムライ』『ショウグン』は大好きなワードです。
さて・・・アメリカで大人気のテレビドラマ
まぁ・・・結局、アメリカでアメリカ人の作った日本の戦国時代のドラマです。
ドラマの内容ではなく・・・・“タイトル”についてです!!
実は・・・・『将軍』は英語には訳せません!!
日本の外から見れば『将軍』とは・・・・
『日本の統治者』
『日本国王』
『皇帝』
となるでしょう。
いまの日本で『将軍』といえば、
それはまっさきに『征夷大将軍』の略語を意味します。
古代『征夷大将軍』は朝廷が蝦夷を征伐するために派遣した軍勢の総司令官でしかありま
せんでした。
しかし・・・・源頼朝は、武家政権樹立のために『天皇の代理人』の権限を持つこの官職
を250年ぶりに復活させました。
この征夷大将軍は武家の棟梁であり、幕府の長であり、源氏の長者です。
実際のところは、
将軍や征夷大将軍が実質的な権力を有してた時期は思いのほか短く、
側近や有力武家によって、象徴であったり、または傀儡されたりではありました。
それでも武士政権の”頂点”であり日本の統治者でありつづけました。
そういった意味では・・・・それなりの知識と教養のある海外の人たちであれば、
日本の”将軍”という存在が、天皇との関係性も含めて・・・どうも腑に落ちないのです。
エンペラーは2人いる必要はないわけです。
エンペラーのようでエンペラーでない・・・・
かといって日本国王・・・??????????
これが彼らが腑に落ちない理由です。
そういったアメリカの知識人、教養人は、
まず・・・このタイトルに”鷲掴み”されたんだと容易に予想できます。
大ヒットして、様々な賞を総なめにしたのもこういった背景もあると思います。
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。