私が師と仰ぐN大先生は、
まだ、学校現場に『偏差値』の無い時代の人です。
その当時、皆、自分の将来は、無限って思ってたそうです。
学校の成績がどうであれ、なりたい自分を自由に思い描いてたそうです。
『こんな成績で、そんなことを考えてどうするんだ』と周囲に言われたこともないし、好
きな学校を受験出来ました。
だから、自らの限界をかえりみず、積極果敢に挑んでいく強さをみんな持っていたと言い
ます。・・・・・・・・・なるほどと思いました。
そして、今・・・・
偏差値で輪切りにされた生徒たちは、
『自分の偏差値なら〇〇大学』と自分がやりたいことより、偏差値で進学先や就職先まで
も勧められ、選択するようになった・・・・・
こんな勉強がしたい!!
こういう大学に行きたい!!・・・・・・こんな希望があったとしても
学校の先生からは・・・・
『君の偏差値ならココを狙える』と言われ、〇〇大学を強烈に勧められる。
あるいは、
『君の偏差値なら行けるのはココぐらい』と自分のやりたいことを見極めることなしに、
行ける進学先を押し付けられてるのが実情だ。
偏差値・・・・・
たかだか、中学生から高校生までの瞬間最大風速を測っているにすぎないのに、
受験の時には、偏差値で自分をポジショニングし、自分の能力を見極めたつもりになる。
これって、大きな間違いである。
人間の能力ってものは、常に変わる!!
年齢や環境によっても変わるし、特に、交友関係によっても大きく変わる!!
私も、58年間色々な人を見てきた・・・・・・
また、38年の指導経験の中で、実に数多くの受験生・保護者の方を見てきた。
若くして、起業し、最初の2,3年は、順風満帆のようにみえつつも、
結局、塾を潰してしまったヒトもいれば、
現役で医学部に合格した超優秀な生徒、勤務医として働いてた職場で、不祥事を起こし、
新聞やニュースになったヒト・・・・
はたまた、大器晩成で社長となって花を咲かせた人もいる。
偏差値の悪いところは、
それがあたかも人間の能力や価値を規定する万能な尺度であるかのような錯覚を与えるこ
とだ。
偏差値のなかった時代・・・・・・・
N大先生をはじめとする、ほとんどの人たちは、
自分の能力に天井があるという発想そのものが無かったという・・・・・・
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。