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2015
6/22

実力養成会通信 第45号 ”私大医学部受験について考える/後編” の巻

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実力養成会のみなさん、保護者の皆さん、こんにちは。

早速、本題突入です。私立医学部に特化した勉強とは・・・

傾向を徹底的に分析し、それに合致した、ち密な戦略に基づく勉強・・・です。

極めて、当たり前で、普通の話です。

要は、どれだけ、分析しましたか? どれだけ、ち密なんですか? そして生徒自身をどれだけ深く把握してますか?      ここです。

私大医学部受験は、ある意味、「情報戦」であるとも言えます。こんな、私よりも、さらに精度の高い情報をもっている予備校、もしくは、先生、事務局スタッフのヒトはいるでしょう・・・・しかし、その情報を生徒へフィードバックさせて、いかに生徒を合格まで導けるか・・・となるとそこまで、実践、実行できるヒトはそう多くありません。情報だけは、あるものの、それをどう生かすんですか?   まさに、絵に描いた・・・なんとか  で終っているヒトが大多数です。

 

①私立医学部偏差値一覧表にだまされるな

河合、駿台、代ゼミの偏差値が一覧になったランキングをよく目にします。「偏差値が低い」=「入りやすい」ということではありません。すなわち、「偏差値が低いほど入りやすい」と考える受験生がほとんどですが、それは、明らかな間違いです。

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その大学ごとに、受験科目、配点、得点比重、試験時間(3科目で180分というとこもあります)、出題形式、難易度など一切異なります。さらには、本人の、得意・不得意、強み・弱み、もそれぞれ異なります。ですから、その大学と本人の「相性」というのが明確に存在します。私は、この「相性」というものを第一にして考えています。

かなり、乱暴な表現になりますが

「どこそこの大学に合格する」というのではなく、「どこでもいいから、何としてでも私立医学部に合格する」という発想をもたなければなりません。

この発想をもてる受験生ほど強いです。

 

②自分の武器(強み)を生かす

私立医学部の入試科目は、英語、数学、理科(2科目)です。一部の大学では、理科が1科目であったり、帝京大学のような国語も可能な選択科目制の大学もあります。また、各科目でも得点配分は全然違ってきます。

例えば、岩手医科大学は、英語100点、数学(数Ⅲはなし)100点、理科(2科目)150点です。理科の比重が大きい。化学は割と得点しにくい。

独協医科大は、英語200点、数学200点、理科200点。英語は超長文

聖マリアンナ医科大学は、英語100点、数学200点、理科100点、小論文100点、面接100点。全科目「基準点」が設定されて、それに達しなければ、不合格。

東海大学、英語100点、数学100点、理科(1科目)1100点、とし総合点を偏差値化して、その偏差値で合否を決める。生物は、超難しい。今年から試験問題を外注します。傾向が大きく変わることが予想されます。

というように、その大学、大学の独自路線というか、明確な特徴があります。

理科が得意で数学が苦手な生徒なら・・・岩手医科大学は、外せないでしょう…

英語がとにかく得点源となる生徒なら・・・独協医科大で勝負でしょう・・・

数学はめっぽう強い生徒なら・・・・・数学が割とやさしめな、福岡大、岩手医科大は、差が開きにくいので、逆に強みを生かすには、差が開くような杏林、昭和で勝負。・・・

マーク式は弱いけど記述式にはメッチャクチャ強い・・・大阪医科大学が鉄板!!

というように、その生徒の強みを生かし、弱みは最小限度におさえて、少しでも有利に戦える大学を戦略的に厳選します。

それだけに、我々は、本人の強み、弱みをしっかりと把握しなくてはなりません。

 

③赤本を徹底的に解いて受験戦略を構築する

私立医学部の場合、かなり、ザックリで言えば、合格ラインは70%です(70では合格できない大学もありますし、63という大学もあります)

すべての科目で70%行かなきゃならない。ということではありません。全科目のトータルで70%超えればいいのです。

大切なのは「難問を解く力よりも、標準的な問題をミスなく手早く解く力」です。

生物、英語に顕著ですが、医学部ネタを題材とした問題を出題する大学をよく目にします。まじめな生徒であればあるほど、”医学部ネタ”に目が行きます。特別な対策が必要になると考えます・・・予備校の講習会や参考書・問題集に ”医系〇〇”、”医学部への〇〇”、”医学部に合格する〇〇” というのがあれば、タイトルに引かれついつい・・・というケースは、よくある話です。

これらは、勉強の「核」にはなり得ません。ムダとはいいません。最後の仕上げ、メンテナンスのためとして活用するならば「アリ」です。むしろ・・・・・・・・・・・

しっかり確実に解ける典型問題をミスなく解き切る勉強の方が100万倍大切です!!

改めて、5月27日の実力養成会通信・間瀬泰我君 の合格体験記 を読んでください。

彼の手記にあるように手堅い勉強、正攻法な勉強を淡々と実直に進めるのみです。

 

さて、生徒は、過去問は最低でも、10年分は解くことになります。講師である我々も当然、事前に解きまくります。

赤本に書かれている基本入試情報、傾向、対策はもちろん、別解はないか?   解説は適切か? この生徒の性格、定着状況を考えれば、今、どのような指示が適切か? その時その時に応じたタイムリーな指示、アドバイスを入れていきます。

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上の写真は、実力養成会の私立医学部の赤本たちのごく一部です。・・・・

「赤本」には、様々な貴重な情報が満載です。しかし、「どれぐらい難しいのか?」「具体的に何をどのくらいやればいいのか?」などさらに踏み込んだコメントや見解や説明がありません。

ちなみに、下の写真は私、今野の過去問演習ノートの一部です。全私立大医学部の過去問を解きました。私自身も「自分の手」で解いて「自分の肌」でその大学の問題の難易度、傾向、特徴、作問者の意図、合格水準に達するには何が必要かを感じ取ってます。

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私も、生徒に負けないくらいに、真剣に過去問を解いてます。真剣に解くからこそ、見えてくるんです。だから、机上の空論ではない、実践的な「合格のための戦略」を伝えることができるんです。

 

 

まとめます・・・・私立医学部に特化した指導とは・・・

つきつめると、生徒自身のいいところも、そうでないところも、すべて把握したうえの生徒自身に特化する指導ということです。

結局は、生徒本人を、どれだけ深く知るか?  に帰着してしまうんです・・・・・