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2017
9/22

実力養成会通信 第547号 ”難関大日本史対策、明治・大正・昭和の文化について” の巻

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難関私大超頻出ですね!!

まず、日本の歴史を大きく考えると、2段階に分けることができると思うんです。

第一段階は、ペリー来航前。

この時期、すなわち幕末以前は、中国を目標とした国家づくり。

第二段階は、ペリー来航から現在まで。

欧米を模範としてそれに追いつこうとする歴史になるわけです。

だから、文化史についても、同じことがいえます。

 

ペリー来航以降の文化については、さらにざっくり言えば・・・・

 

【明治初期の文化】

文明開化!!

アジアは遅れてる!!

アメリカ、ヨーロッパは進んでる!!

とにかく、近代化を進めよう!!

知識人たちは、啓蒙思想と呼ばれる考え方を広めていったわけです。

 

【明治中・後期の文化】

この時期は、まず、民権運動が高揚。その一方で、福沢諭吉の脱亜論に見られるよう

に、西洋に対抗すべく、国家権力の強化や国威の拡張を目指す国権論を説く風潮が高

まっていきます。

 

【大正、昭和初期の文化】

◆映画・文学・マスコミ・スポーツ・生活様式全般・・・・文化とかかわりのあるあらゆる分野で大衆化が一気に広まります。

◆都市化によって、多くの人たちが文化に触れるようになります。一般的な勤労者が文化を築く主体となっていきます。ですから、この時代の文化は『大衆文化』とも呼ばれてます。

◆マルクス主義!!・・・・社会主義的な言論が特に知識人たちの間で強大な影響力を持ってきます。

 

このように、時代背景をしっかりと理解したうえで、

『思想・教育・宗教』はどのように変遷していったか?

『学問』はどのように変遷していったか?

『文学・芸術・美術』はどのように変遷していったのか?

 

明治・大正・昭和をセットで、各領域を一気に見ていくのが効率的です。

例えば、思想界の変遷であれば・・・・・

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文化史・・・・・・・もちろん暗記量は膨大です。

しかし、その時代、時代の背景にある政治・外交をしっかりと押さえることで、

そこに『必然性』が見えてくるんです!!

具体例を示しましょう!!

 

日清戦争に勝ち、そして日露戦争にも勝ちました。

世間の人たちは、『今まで国ぐるみで頑張って戦争に勝ったけど、税金は重くなるし、

借金はかさむし、希望がみえないよ~(泣)』

とか・・・

『国のために努力してきたけど、結局、オレらは、全然豊かじゃないじゃん(泣)』

というのが当時の国民の感情でした。

 

そして、その頃になると、金持ちとそうでない人たちの差がはっきりしてきます。

完全に”富”がかたよってしまってるんです。

 

だから、かたよってしまった”富”を強制的に国家が分配すればいいじゃん!!

こうなりますよね?

 

これが、”社会主義思想”です。

代表的な思想家は『安倍磯雄』『片山潜』『幸徳秋水』『堺利彦』

 

さらには、”政府って結局、国民のために何の役にも立たないじゃん(怒)”

“いっそのこと、政府なんてぶっ潰してしまったほうが、国民は幸せになれるじゃん”

こんな方向に向かうものも出てきます。

これが、アナーキズム、すなわち、無政府主義です。

 

その時代、時代の背景を理解することが大切ってのが伝わったでしょうか?

 

だから、日本史って面白いんです!!

私は、大好きです!!

 

今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。