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2019
5/16

実力養成会通信 第1137号 ”英語力、中3で全国最下位” の巻

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ご覧になった方々も多かったと思います。先日の道新の記事です。

 

文科省は、『あくまでも生徒の英語力の一側面を図る指標にしか過ぎない』とコメント

していますが、この結果は、道内教育関係に従事するすべての方たちに、波紋を投げかけ

たのはまぎれもない事実です。

あくまでも、私の憶測ですが、数学、国語、理科、社会についても、この英語と同じよ

うな結果になるのだろうと推測します。

 

なぜ、北海道の中学生、高校生の学力が低いか?・・・・・

それは、北海道ならでらの根深い原因があるのでしょう・・・・

 

何も知らない、人たちは・・・・こう考えるのでしょう・・・・

 

現場の、教職員の方たちの実力不足?・・・・・決してそういうことではありません!!

 

現場の先生たちには、なんら原因はありません。

 

そんな、短絡的な話ではありません。

 

 

北大教育学部や北海道教育大学でも、調査研究はすすめていますが、

やはり・・・・・

 

①地域間格差・・・・・『学習環境格差』

②へき地校の割合が高い、ただし、へき地校すべて学力が低いということでは決してありません。・・・・・誤解のないようお願いします。

③非正規雇用率・・・・・『子供の貧困』

④離婚率・・・・・・・・『子供の貧困』

 

この4点に帰着するようです・・・・・

 

 

私自身も、若い頃、へき地校で臨時教員をさせてもらってました・・・・

当時、ある保護者の方にこう言われたことを今でも覚えてます・・・

 

『先生、うちらは(お米を作る農家の方たち)は、体が丈夫で、読み、書きができたら

いいのさ、勉強!!勉強!!って言われても、こっちは迷惑なだけさ!!・・・仕事の邪

魔だから!!』・・・

 

すべての、お米を作ってらっしゃる農家の方々がこうだって話ではありません。

 

若かった私は、当時このような事を言われて、何も言い返せませんでした・・・

 

 

あるいは・・・・十勝管内の昆布漁師のご家庭は・・・

昆布漁の繁忙期は、家族、親戚総出で働きます。

もちろん、学校も休みます・・・・・

学校よりも、『漁』なんです!!

 

因数分解とか平方根?  そんなのどうでもいいから、早く、コンブ干せ!!

 

すべて、『漁』中心の生活なんです!!

特に、昆布漁師の方々は、1年のうち、コンブ漁解禁の2か月で、一年分を稼ぎます!!

 

 

へき地校に行けば、札幌圏とは、別世界の、別次元の

現実が横たわってます・・・・・

札幌圏の実情をスタンダードと考えては、いけないのです。

 

 

繰り返しになりますが、すべてのへき地校がこうです・・・ということではありません。

例えば、奥尻高校・・・・・へき地校とは言え、斬新なクリエイティブな取り組みがな

されてます。

 

さて・・・・北海道の中学生・高校生が相対的に学力が低い理由として、

その他にも、とても悩ましい話ですが、『子供たちの貧困』を指摘する方も数多くいらっ

しゃいます。

 

 

北海道だから・・・・

地方だから・・・・

へき地校だから・・・

といって、その地域の子供たちの学力が低い、ということにはなりません。

 

とは言え、

北海道に生まれ育ったことで、子供たち自身の責任でないところで、その学力を十分に

ばせない環境にいるならば、これはとても胸の痛む話です。

 

我々、大人は、この現実を真摯に受け止めなければならないと思いました。

 

 

 

今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。