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2020
6/28

実力養成会通信 第1542号 ”医学部受験の難しさ”  の巻

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先日、医学部志望の多浪生の保護者の方から相談の電話をいただいた・・・・

とても、ナーバスで重たく、胸の張り裂けるような内容だった・・・・・・・

 

 

たとえ、世の中がどうであろうとも・・・・・

たとえ、入試制度が大きく変わろうとも・・・・・・

 

 

医学部受験の難しさは変わらない。

 

 

医学部受験者総数は年間14万人とされている。

合格率は7%を切っている。

15回受けて1回受かるという計算になる。

 

 

とかく・・・・合格者数に目が行くが、

その向こうには、どれだけの不合格者がいたのか?

これは、想像がつかないだろう・・・・・

 

札幌南高の『進路のしおり』・・・・・・

ここにも、医学受験で合格できなかった生徒が相当数いることが見て取れる。

センター試験で800点近くとってる生徒でも、ボロボロ落ちている・・・・・

 

 

北嶺の『進路のしおり』・・・・・・・

ここにも、『これで落ちるの?』『こんなに取ってて合格できないの?』

目を疑うような、医学部受験の過酷で冷徹な現実をみることができる。

 

 

1980年当時は、偏差値が50を切るという大学医学部もあった。

しかし・・・今では、最低ランクでも63だ。

 

早慶の理工学部レベルに合格できる学力がないと合格できる大学は一つもなくなったとい

うことだ。

 

北大総合理系合格者でも、まったく歯が立たない・・・・・そんなレベルだ。

 

 

いかに・・・・

医学部受験が難しいか・・・・・それは、当事者でなければわからない。

 

医学部受験・・・他の学部と比べ物にならないくらい多浪生も多い。

それだけ、冷徹でシビアということ・・・・・・・。

 

 

特に医学部受験の場合は、受験勉強は、偏差値を上げるための勉強では通用しない。

志望校の合格者の最低点をクリアするための勉強にシフトさせないとならない。

 

 

医学部と言うのは志望校によって、問題の傾向も配点も全く異なる。

 

医学部受験に関しては、とにかく早めに志望校を決めて、その学校の配点パターンや問題

の傾向が自分に合ってるかどうかを確認したうえで、現時点で何点満点中の何点とれるの

かを常に把握することだ。

そして、合格者の最低点に何点足りないのか?

その足りない分をどのようにして点を上乗せしていくのか?

 

 

ち密な受験戦略が必要だ!!

 

 

医学部の受験戦略は、他学部とは、まったくことなる世界の話だ。

 

医学部受験は、戦術の勝負だ。

 

 

具体例の一つを上げさせてもらおう。

医学部受験の”特異性”のひとつに『単科大学が多い』というのがある。

札幌医科大学、旭川医科大学、福島県立医科大学、滋賀医科大学などだ。

一部の国立大学もそうだが、私立大学の場合はほとんど単科といってよいだろう。

東海大学、日本大学などの総合大学でも医学部だけは、まったく別の入試であり、

単科と変わりはない。

 

単科の場合は、ほとんど医学部の教官たちが作問する。

これが、特に生物の問題を難しくさせている。

実際、高校で習わないような人体の解剖の問題を出す大学もある。

植物関連の出題では、遺伝子関連ばかりだし、基礎医学関連に限られている大学もある。

 

数学や物理のような科目であれば、教養課程のために招聘された、専任教官が作問を担当

する。関数解析系、整数論系、確率論系、解析幾何系・・・傾向がよりはっきりしてる。

 

医学部の教官の中には、英文の論文を書くのが得意な教官もいる。

こういう教官が作問すると、当然ながら『医学論文』のようなものを読ませたがる。

 

単科の大学であれば・・・・・

その大学に合わせた対策をとれば、かなりの高得点が見込める。

 

 

 

 

医学部受験・・・・・

生徒がどのような予備校、塾に通おうが、通わせようが、本人、保護者の自由だ。

ただ、私のこれまでの経験則で言わせてもらうと・・・

 

 

実績のない塾は絶対に避けるべき。

 

 

 

 

本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。