近頃は仕事に追われてまったくバイクに乗れていなかったのが現状だ。
午前3時半。
クルマもヒトも全然いない。
これだけで別世界のようだ。
いくら、ノーマルマフラーとはいえ寝静まり返った住宅街でエンジンをかけるのはさすが
に気が引ける。
いわゆる”パラツイン” 水平対向2気筒エンジンを搭載したミドルスーパースポーツは、
大型バイクとしては軽量な部類だが、押し歩くとなると話は別。
メッシュジャケットの内側にじわっと汗が滲むのを感じたところで、
バイクに跨り大きく深呼吸。
メインキーを回しセルボタンを押す。
軽快なツインビートを聞きながら後ろを振り返る。
交差点を曲がり、いつものコンビニで少し苦めのアイスコーヒーで喉をうるおす。
幹線道路に出る。
風は思ったよりぬるい 。
エンジンの吹け上りは、今朝も申し分ない。
心地よいオイルの焼けた匂いを感じながら市街地を抜けていく。
郊外に行くにつれ空気に含まれていた湿気が減ってきた。
真っ黒だった空の色が少しだけ変わり山の稜線が判別できるようになっていることに気付
く。
磯の香りがハンパない。
真正面に海が見えてきた。
心地よく感じる速度でクルージングを始めた。
東の空がすっかり明けてきた・・・・
以前SNSで見た『日の出が見られる温泉』がこのルートをさらに北上したところにある。
朝日、朝風呂、朝ごはん、三拍子の揃った至福のひと時を過ごせる穴場だ。
早朝ツーリング・・・・
バイクに乗ってる時だけ体感できる“特別なひとり時間”
一晩中バイク仲間と走り回ってた頃には思いもしなかったことだ。
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。