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2019
4/28

実力養成会通信 第1119号 ”論理学で学ぶ数学” の巻

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今、ひたすら勉強してるのがこれです!!

 

長岡亮介先生・・・・・私が崇拝する数学者の一人です。

 

『数理論理学』・・・・・聞き慣れない言葉だと思います。

 

まぁ・・・・4つの領域があるんですが、

わかりやすく、かなりザックリと言えば、

 

数学の論理学です。

 

もともと、数学は

『計算』という側面と『証明』という側面を持ちあわせた学問です。

 

例えば、自然科学に実験が必要不可欠であるように、

数学には、証明が不可欠です。

 

この証明を進める際の、”論理”を支えるものを深く掘り下げたというか、

解明しようとするのが『数理論理学』です。

 

そもそも、数学という学問は、

誰もが納得する美しい論理によって裏打ちされたものです。

美しい論理を構成する、『演算子(ザックリ言えば記号)』

ところが・・・・

中学数学、高校数学・・・・・これらは、教育的配慮(仕方のない事)から、

『論理』の教育は、一切排除されてしまってます。

 

例えば、中学校で扱う連立方程式・・・

連立方程式を構成する2つの等式が『かつ』で結ばれているということが、どこまで強調

されているのだろか?

 

あるいは、2次方程式を解いて、 χ=α、β  のような解答の仕方が指導されるとき、

χ=α と χ=β  が『または』 で結ばれているということが正しく理解されている

のだろうか?

こういった、最も、基本的な部分がなされていないために、

数学の学習が論理的理解の感動(“はっきりわかる” ”なるほど!!”と腹にストンって落ち

る)とは、全くかけ離れた、形だけの解法に終始しているという現実があります。

もっと言えば、提示された作業手順にのっとった”機械的作業”・・・・に成り下がってる

んです。

 

決して、学校数学を批判しているという事ではありません。

これは、教育的配慮であり仕方のない事なんです。

 

しかし・・・・この教育的配慮は、

数学をしっかりと勉強したいという志の高い生徒にとっては、『大きなお世話』であり、

数学を根源的に理解するためには、数理論理は、不可欠な道具なんです。

 

数理論理・・・・ややもすると、無味乾燥な記号の羅列に思えるかもしれません。

 

しかし・・・・数学を根源的に理解するための便利で強力な道具です。

 

ただし、道具は道具です!!

道具は使いこなすことこそ大切です。

ものすごく鋭利な刃物は、、正しく使わないと危険です。

数理論理もまた、このことと同じです。

 

こういった指導をすべての高校生に・・・・というのは、無理な話です。

 

しかし、高い志を持っている生徒には、ドンドン伝えていきたいと思っています。

 

 

 

最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。