多くの人は、「教えること」を単純なことだと考えがちです。
つまり、「教えるべき内容」があって、それを目の前にいる人たちにうまく伝えることが
できれば、それでOK!!と考えるからです。
さらに、やっかいなことに「教えるべき内容」が何であるかを分かっていれば、授業らし
きものは、それなりに成立してしまうんです。
なぜ、こうも簡単に授業が成立するのでしょう?
理由は、いたって簡単です。
まず、第一に、学校・塾・予備校・家庭(家庭教師)という枠組みで、この「教えるべき内
容のわかっているヒト」を「先生」として見ているからです。
第二に、学校現場では「先生のあんちょこ」と呼ばれる指導書の存在、塾・予備校では、
指導マニュアルの存在です。これらにそって進めていけば、ともあれ授業は成立してしま
うのです。
教育学的な立場に立てば、認知心理学、学習心理学、教育原理、教育方法論、教育評価学
などの理論に裏付けされ、知見に基づく「教える技術」なるものが古くから体系的に確立
されてます。これらは、大学の教育学部の教員養成課程で学生たちが勉強します。
もちろん「教える技術」は、専門書を読んだだけでは、身につくものではありません。
日々の実践が必要です。
ベテランの教師、講師が自信を持って教えてるように見えるとすれば、その自信のほとん
どは、単に長くやってきたので、それに慣れた、ということにすぎないのです。
先人たちの作り上げた理論に基づき、長い経験により何度も修正を加えられた正真正銘の
「教える技術」は、存在します。
「教える技術」を持っていない者
「教え方」について真っ向から教えを受けたことがない者
みなさんの周りには、このような「先生」はいませんか?