先日、日本史の授業で、仏教のテーマ史を指導しました。
鎌倉新仏教は、旧仏教と対立関係にあり、
特に、難関私大日本史対策では、
指導するうえで、それぞれの仏教について、具体的にどういう”教え”なのか?
教科書以上に踏み込まなければならない部分でもあります。
さて、鎌倉新仏教のひとつに臨済宗があります。
その教えの中に『ないことの功徳』というものがあります。
実際に、このワードは、
とても、個人的に”惹かれる”部分でもあります。
ですから・・・・日本史を本格的に指導するようになって、
『日本文化』
『和の精神』
『詫び、寂び』
『感性』
『風情』
『神社仏閣』
『仏像』
『枯山水』
など、などに、人一倍魅力を感じるようになりました。
さて・・・・話を戻しましょう・・・・
『ないことの功徳』
分かりやすく言うと・・・『簡素な生活こそが美しい』というものであり、
自力修行の道(今、なすべきことに集中する)を説く『禅』の精神の柱の一つです。
【倫理の教科書より】
そもそも、『簡素』とは、無駄なものをそぎ落としていくことです。
本当に必要なものをしっかりと見極める!!
そのうえで、この見極めたものを大切にしながら長く、長く使っていく・・・・
これは、『質素』とは違います。
『質素』とは、価値の低いもので生活すること。
価値の低いというのは、値段だけの話ではありません。
そのモノに対する思いの深さをいいます。
『ないことの功徳』とは、簡素な生活の勧めであり、
簡素な生活こそ、心を磨くもととなる・・・・
臨済宗の教えは、まだ他にも数多くありますが、
この『ないことの功徳』がしっかりと禅宗のベースにあるわけです。
このように、日本史を勉強することで、 ”日本文化の奥深さを再認識できる”
日本史って、案外、素敵だと思いませんか?
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。