『生徒を選ぶな、生徒に選ばれよ』
これを教育理念に生涯掲げてた校長先生がいらっしゃいました。
私の”心の師”の先生のおひとりです。
当然ながら、教師には色々な役割があります。
何かにつけて、やたらと学校批判や教員批判をしたがる塾講師もいます。
『ただ教えてさえいればいい』と勘違いしてるからなんでしょう・・・・
学校現場は、教員は塾講師の10倍はしんどいです。
そもそも、学校は塾と違って
生徒それぞれの家庭環境も、勉強の意欲も、そして学力レベルも全然違います!!
当然ながら、志望校に合格したい!! という生徒ばかりではありません。
勉強よりも、家(農家)の 手伝いを優先するご家庭もあります・・・・
家業が最優先ですから、農繁期になるとクラスの半数が欠席します。
そんな教師にとって、やはり、一番大切なことは『知識』『技能』を伝達することです。
教えるのに必要な知識や技術は十二分に身につけておかなければなりません。
このことを大前提としとて、
必要なことを必要なことだけを教えるには、教わる相手がどのような状況にあり、
何をどれだけ必要としているのかを的確につかんでないといけません。
何をどれだけ教えるか? ・・・・・その選択と整理する能力が大切だからです。
すぐれた医師は患者を選びません。
風邪や腹痛などのごく一般的な範囲の病気から、難病にいたるまでの広く多岐にわた病気
にも対応できる名医と呼ばれる方たちも数多くいます。
これと同じように、すぐれた教師(含、塾講師)は『生徒を選ばない』のです・・・・・
『どんな生徒にも選ばれる授業をしなさい・・・そして、そのための勉強をしないさい、
だから・・・毎日が自分自身との“勝負”なのです』
この言葉は、40年近くたった今でも、私の中にしっかりと生き続けてます。
今だからこそ、その真意が手に取るようにわかります。
そして・・・今も、こうして『教えるコト』を職業として息長く働けてるのもこの校長先
生のお陰だと思ってます。
この校長先生に書いて頂いた『色紙』です。
今も、大切に部屋に飾ってます。
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。