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2021
10/29

★実力養成会通信 第2007号 ”『時制』について考える②” の巻

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日本は島国で、周りから孤立した閉鎖的な社会です。

それゆえ、他から影響を受けることなく、独特の文化、言語体系を

育てることが出来ました。

しかし、その一方で、外国人にとっては、

この文化、言語体系はとても理解のしにくいモノであることも事実です。

 

例えば、それなりの知識と素養のあるネイティブであれば、

“なぜ、ヨリトモは、エンペラー(天皇)を殺さなかったのか?”

と不思議に思います。

実際に、私も過去に聞かれたことがあります。

「空気を読む」という文化は、日本にしか存在しません。

「オレの目を見ろ! なんにも言うな!!」と言っても、

ネイティブにとって、何のこと? こんな感じです。

 

つまり、

日本人の時制とネイティブの時制が根本的に異なる背景には、

このような文化、言語体系の違いによるものと確信してます。

 

 

さて・・・・・

Love is over. 『愛は、終わった』と訳します。

“終わった”・・・・・なぜ、was  じゃダメ?・・・・と聞こえてきそうです。

 

今、現実の世界において「愛が終わってる状態」が存在してるので、当然 is   です。

 

もし was  であれば、

こんな感じでしょう・・・・

 

あのとき、愛は終わってた・・・・でも、今は、自分に全く関係のない話。

つまり、現実の場所との距離感を主張することになります。

 

 

さらに、もうひとつ

『そうだっ!!  今日は金曜日だった』 英訳すると・・・・

 

Oh, it is Friday today.   となります。

“金曜日だった” なので、was としたくなる気持は分かりますが・・・・

 

 

もうひとつ、おまけに・・・・

『その秘訣は青汁にあった!!』  英訳すると

The secret is AOJIRU.

もし、was  にするならば、

かつては、青汁だったけど、今は違う!!  というニュアンスになります!!

 

 

このように、過去形とは、

単なる過去の話というよりも、

“それは、終わった話であり、今は違うんだよ!!” という気持ちを表現するモノ!!

こう解釈するとネイティブに近い感覚になります。

 

こう解釈することで、

過去形と現在完了の違いが、より鮮明になると思います。

 

さらに言えば・・・・

現在完了形は、

なぜ・・・・”have +過去分詞” なのでしょう?

さらには・・・・

have been 補語

have been in 場所

have been to 場所

have gone to 場所

などと、なぜ、こんなにややこしいのでしょう?

 

 

そこには、明確な理由があります!!

 

たまたま、長女が外国語学部英語学科に在籍してます。

シラバスを見たとき、聞きなれない講座!!

ちょっとした好奇心から読み始めた『認知言語学入門』

・・・”目からウロコ”の連続!!   とても勉強になりました。

 

 

もちろん、英文法の学習においては、

パターンや例外を暗記することも大切です。

 

しかし、

日本語の世界と英語の世界の違い

を理解することこそ、英語学習の本質であると思ってます。

 

 

本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。