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実力養成会の皆さん、保護者のみなさん、こんにちは。

昨日の、実力養成会通信で「素手で戦車に向かう」・・・こんなことを書かせてもらいました。今日の内容は、その第2弾と言いましょうか、各予備校の実施する夏期講習について、賢い受講のしかた・・・という視点で書かせてもらいます。

特に、現在併用している生徒、受講しようか検討している生徒は、注意深く読んでくださいね。予備校の講習会を受けちゃダメ、受けても効果がない、ということではありませんので、そこは、分かってくださいね。

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各予備校の夏期講習のパンフレットを見ると・・・・・

「医系〇〇〇」

「トップレベル医進〇〇〇」

「医進トライアル〇〇〇」

「〇〇〇発展演習/難関大入試で差のつく問題」

「ハイレベル〇〇演習/合否が決まる入試問題」

これらのネーミング・・・・素晴らしいと思いませんか?

生徒だけでなく、保護者の皆さんも、ついつい・・・惹かれますよね。

確かに、各予備校の夏期講座は、どれも、間違いないものです。

テキストの内容も、それを教える講師陣も間違いありません。

 

習得すれば、間違いなく、強力な武器になります。

ただし、あくまでも「習得すれば」の話です。

「申し込めば」強力な武器になる・・・・ではありません。

「講習を受ければ」強力な武器になる・・・・でもありません。

ここをしっかりと考えてほしいのです。

 

各予備校で、生徒に、夏期講習をどれだけ取得させるか?

見方を変えれば、各予備校の営業戦略ともいえます。

真剣に生徒のことを考えて、提案してくれるチューターもいれば、営業ノルマ優先で提案

するチューターもいます。そこをしっかりと見極めてください。

 

講習を取得する前に・・・・・皆さんに聞きます!!

1学期に学習したことは、しっかりと定着してますか?

微妙な部分はありませんか?

1学期、予習・復習に追われる毎日でしたね。時間の取れるこの時期に、腰を据えて復習、もしくは弱点を根底から順序立ててやった方が、いいと思いませんか?

各予備校の講習がダメ・・ということではありません。あなたにとっての優先順位を考えてください。

「友達が取るから・・」とか 「ネーミングに引かれて」とか 「チューターの先生にいわれたから」という理由で、取得して、また、予習・復習に追われる毎日になっても大丈夫ですか?

8月15日(土)の全統マークで、だいたい、今年のセンター本番で何点までいくか?  が明確になります。 天下分け目の8月全統マークまで、あと、1か月と少ししかありません。 そういう時期に、また、夏期講習の予習・復習でアップアップしてていいのでしょうか? 8月15日(土)までに地歴公民を仕上げるメドは立ってますか?

先生は、この時期は、「8月全統マ一ク」に向けたセンターマーク演習をメインにすべきと考えています。「8月15日」までに、仕上げる!! このような意気込みを持ってほしいです。ですから、「センター7割、2次3割」のバランスです。地歴公民は、絶対に仕上げなきゃなりません。・・・センター直前で、慌てても、地歴公民には、時間はさけません。この大切な今、・・・・自分の現時点の実力にミスマッチな講座を数多く取得して、毎日、その予習復習に追われるなんて・・・もったいなさすぎますよ。

改めまして、この実力養成会通信に何度も登場したK君とA子さんのデーターを再度確認してください。2年前の実話です

K君(当時、札幌K高校3年) 

【5月全統マ一ク】476点/900点⇒⇒⇒⇒⇒【センター本番】733点/900点

 5月時点の志望校、北大(総合理系)。最終的に、電通大学、東京理科大学 合格

 

A子さん(当時、R高校3年) 

【5月全統マ一ク】690点/900点⇒⇒⇒⇒⇒【センター本番】739点/900点

 5月時点の志望校、札医。最終的に、旭医AO 不合格

 

K君は、夏は、実力養成会で、ひたすら「マーク演習」・・・

A子さんは、某予備校で自分の実力とミスマッチな講習をモリモリ取得・・・

 

5月の模試で「214点」だった差がセンター本番で「6点」

 

夏の過ごし方が、明暗を分けた、よくある典型的な事例です・・・・

 

 

 

 

 

先日、北大の数学の先生とお会いさせていただきました。

色々と貴重なお話をすることができ、大変有意義な時間となりました。

入試問題作成にかかわる裏話・・・・

教授間のドロドロとした裏話・・・・・

基本すべて、オフレコです。

 

このブログで紹介できる内容は、次のお話だけです。

 

この教授は、最近の学生は、「行儀」が良すぎる点を指摘されてました。

「身なりがきちんとしている」

「マナーもそれなりに身についてる」

「担当教官の指示には素直に従う」

でも、それだけ!! とのこと。

優等生ばかりがそろった研究室には生気が感じられない・・・と

 

この話を聞いたとき・・・・

鮮やかに思い出したシーンがありました・・・

記憶が定かではないのですが、「NHK 仕事の流儀」のワンシーンだったかと・・・・

漁師さんの話なんです。

沖で、いろいろな種類の魚をとり、「生けす」にその魚を放します。

その時、なんと・・・・

それぞれの魚が苦手とする(天敵?)魚を数匹ばらまきました。

そんなことしたら、その天敵の魚に食い荒らされてしまうのでは?

ところが違うのです・・・・

同じ種類の魚ばかりだと、魚たちは緊張感を失ってしまい、港に着くまでの間に「生けす」の中で ”ぐんにゃり” してしまうらしいのです。

ところが敵意を感じる魚が1匹でも混じってると「いつ、自分が食われてしまうかもしれ

ない」という緊張感をもつため、港に着くまで元気を保つ・・・ということでした

 

この話を、すると、更に、盛り上がって、漁師さんの話しで、ビールのピッチも上がりま

くりでした・・・・

 

北大数学科全体のムードだったり、

研究室のムードだったり・・・・

これらが、”沈滞” していると感じたら、

自分が異質の魚になって

ひと暴れしてみるのも

「アリ」でしょう・・・・

そんなことを話しながら、気付けば、終電ギリギリ・・・・

 

ツーショットの写真を、この場でアップさせていただこうとも考えましたが

お互い、アルコールもかなり入ってたので控えました。

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実力養成会の皆さん、保護者の皆さん、こんにちは。

早速ですが、上の写真は、ある予備校の国公立医学部コースの数学のテキストの1題です。

この予備校に通う生徒から、その日の授業で指導された、この問題の質問を受けました。丁寧に解説し、本人も納得。めでたし、めでたしなんですが・・・・・・・・

ついでといっては、なんですが、同じテキストから、さらにこんな問題をピックアップしてみました。「予備校の予習」ということで下の問題をとりあげ、解説し、本人も納得・・・・めでたし、めでたし・・・なんですが・・・・・・・

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今日の実力養成会通信のテーマは、

まじめな予備校生がおちいりやすい、「危険な危険な話」、

題して「あなたは、素手で戦車に向かおうとしてませんか?」です。

 

まず、上の1問目の話から・・・・ちょっと専門的な話になってしまいますが・・・・・

この問題のテーマは「パラメーター分離」です。どんな参考書にでも解説されています。「実数解の個数はグラフの共有点の個数に一致する」という超有名な話です。この問題は、ベタな表現で「実数解の個数を求めよ」と聞いてますから、ちょっと勘のいい生徒なら「パラメーター分離」と気付くでしょう・・・ところがlogの中に、x と パラメーターのkが混在しています。さぁ、どう、しましょう・・・?  ここです・・・・・・     ここがこの作問者が、この問題に施した「意地悪」なんです。

log の定義から (x-k) の2乗 を主語にする式に書き換えてあげればいいのです。

そのあとは、x とk の分離・・・そのあとも、グラフ化するときに、ちょっと大変な作業がありますが・・・パラメーター分離の王道の処理になります・・・

予備校の先生が解説されたノートを見させてもらうと、この先生は、グラフを書く際にlim をとって とても、丁寧に解説されてました。実際は、このlim をとることは、”大して重要ではありません”。とるまでもなく、グラフの概形はかけます。そこまで律儀にやる必要はありません。あえて「真面目にやるならば」という前置きがあったと思います。

まじめな生徒ならばこの部分も全部、理解しようと試みます。「ここは、スルーしていい部分、ここはこの問題の核心部分」というのが見えてないので、全部、丸ごと、同じ重要度で、理解しようとします・・・・。玉置浩二が安全地帯なら、ここがまさに、危険地帯ってことです。首を突っ込まなくてもいい部分にまで首を突っ込んでしまうのです。

下の写真は数学Ⅲ青チャートP268~P289の問題です。テーマは「パラメーター分離」の3題です。数Ⅲ青チャートを持ってる人は是非とも確認してみてください!!

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「パラメーター分離」をテーマとし、その本質をがっちりとマスターするには、上のチャート3題+練習問題3題で十分なんです。それでも、まだ余力のある生徒が、次へのステップとしてさっきの予備校テキストの問題をやるなら、妥当なレベルの良問です。

このチャートの3題+練習問題3題がまだ微妙・・・・という段階で、いきなり、この問題はハードルが高すぎます。

素手で戦車に立ち向かっていこうとするようなもんです・・・ランボーならまだしも、真面目な浪人生なら、かわいそうすぎます。

作問者が「意地悪」して、一筋縄ではいけないよう、いろいろと「見えにくく」してるのがこの予備校のテキストの1題なんです。その「見えにくさ」に対しても、しっかりと対応しなきゃだめですよ!! という狙いでこの問題がこのテキストに掲載されてるのです。

この生徒は、とてもまじめな生徒です。「分からない」のは自分に力がないからと考え、とにかくまじめに頑張って理解しようとしていました。たとえ、何時間かかっても・・・

この生徒に対しては、この問題、及び、この問題を解くための基礎となる考え方も教えて、しっかりとマスターできました・・・・・

実は、予備校の先生たちだって、可能なら、それぞれの問題を解くにあたっての「基本的な考え方」「問題の背景」も解説したいんです。・・・・・しかし、決められたコマの時間の中で解かなきゃならない問題数も決まってます。時間切れで次のコマへ持ち越すと事務局からは、やいのやいの言われ、父兄からクレームが・・・・・。            予備校の先生たちも本当に大変なんです・・・・予備校の先生たちも、いろいろな板挟みの中で、「これでいいのか?」と思いながらも指導されてます。

実力養成会には、他予備校と併用している生徒もいます。

素手で戦車に向かうことのないよう、しっかりとケアをしなければなりません。

逆にしっかりとケアしてあげることで、予備校の授業の成果が120%にまでなります。

 

ちなみにこのテキストの「複素数平面」は、殺人的な難しさです。この予備校の数学の先生ですら、難しい問題ばかり集めすぎた・・・と言ってたとのこと。

少なくとも、札医、旭医を目指す生徒は、ここまでやる必要はありませんよ!!

全部完璧にマスターしなきゃならない・・ということではないので、安心してください。

画一的に予備校のテキストにある問題を全部マスターする必要はありません。

その生徒、生徒でその時点の学力到達度は異なります。目標とする大学、学部も異なります。その生徒個人個人マスターしなきゃならない問題もそれぞれ違います!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全校朝会の時、

始業式の時、

入学式の時、

そして、卒業式の時。

校長先生のお話・・・定番ですよね。

この「お話」・・・業界では「指導的講話」(もしくは指導講話)といってます。

校長先生の、とても深みのある「指導的講話」によく感動したもんでした・・・・

校長先生ともなれば普段から、色々とアンテナを張り巡らしてるんだな・・・

やっぱ、校長先生ってすごいなぁ~~俺には、まだまだ無理だよな・・・・・・・

と若かった私の臨時教員時代・・・・・・

校長の悪口はよく言ってましたが、こういう部分については、素直に、「すごいなぁ」といつも感心してました。

 

そして、今・・・・

ひょっんなことから、紀伊国屋の「教員コーナー」に行きました・・・

 

ある、ある、ありまくる!!

 

「校長のための指導講話ネタ本」

「指導講話365日」

「生徒が感動する指導講話実例集」

「うるさい親を味方につける指導講話集/PTA活動編」・・・・

 

えっ?・・・まじっ?

 

紀伊国屋はよくいくものの、「教員コーナー」は行きませんでした・・・

ちょっと、ショックを受けました・・・・

 

実力養成会のみなさん、保護者の皆さん、こんにちは。

早速、本題突入です。私立医学部に特化した勉強とは・・・

傾向を徹底的に分析し、それに合致した、ち密な戦略に基づく勉強・・・です。

極めて、当たり前で、普通の話です。

要は、どれだけ、分析しましたか? どれだけ、ち密なんですか? そして生徒自身をどれだけ深く把握してますか?      ここです。

私大医学部受験は、ある意味、「情報戦」であるとも言えます。こんな、私よりも、さらに精度の高い情報をもっている予備校、もしくは、先生、事務局スタッフのヒトはいるでしょう・・・・しかし、その情報を生徒へフィードバックさせて、いかに生徒を合格まで導けるか・・・となるとそこまで、実践、実行できるヒトはそう多くありません。情報だけは、あるものの、それをどう生かすんですか?   まさに、絵に描いた・・・なんとか  で終っているヒトが大多数です。

 

①私立医学部偏差値一覧表にだまされるな

河合、駿台、代ゼミの偏差値が一覧になったランキングをよく目にします。「偏差値が低い」=「入りやすい」ということではありません。すなわち、「偏差値が低いほど入りやすい」と考える受験生がほとんどですが、それは、明らかな間違いです。

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その大学ごとに、受験科目、配点、得点比重、試験時間(3科目で180分というとこもあります)、出題形式、難易度など一切異なります。さらには、本人の、得意・不得意、強み・弱み、もそれぞれ異なります。ですから、その大学と本人の「相性」というのが明確に存在します。私は、この「相性」というものを第一にして考えています。

かなり、乱暴な表現になりますが

「どこそこの大学に合格する」というのではなく、「どこでもいいから、何としてでも私立医学部に合格する」という発想をもたなければなりません。

この発想をもてる受験生ほど強いです。

 

②自分の武器(強み)を生かす

私立医学部の入試科目は、英語、数学、理科(2科目)です。一部の大学では、理科が1科目であったり、帝京大学のような国語も可能な選択科目制の大学もあります。また、各科目でも得点配分は全然違ってきます。

例えば、岩手医科大学は、英語100点、数学(数Ⅲはなし)100点、理科(2科目)150点です。理科の比重が大きい。化学は割と得点しにくい。

独協医科大は、英語200点、数学200点、理科200点。英語は超長文

聖マリアンナ医科大学は、英語100点、数学200点、理科100点、小論文100点、面接100点。全科目「基準点」が設定されて、それに達しなければ、不合格。

東海大学、英語100点、数学100点、理科(1科目)1100点、とし総合点を偏差値化して、その偏差値で合否を決める。生物は、超難しい。今年から試験問題を外注します。傾向が大きく変わることが予想されます。

というように、その大学、大学の独自路線というか、明確な特徴があります。

理科が得意で数学が苦手な生徒なら・・・岩手医科大学は、外せないでしょう…

英語がとにかく得点源となる生徒なら・・・独協医科大で勝負でしょう・・・

数学はめっぽう強い生徒なら・・・・・数学が割とやさしめな、福岡大、岩手医科大は、差が開きにくいので、逆に強みを生かすには、差が開くような杏林、昭和で勝負。・・・

マーク式は弱いけど記述式にはメッチャクチャ強い・・・大阪医科大学が鉄板!!

というように、その生徒の強みを生かし、弱みは最小限度におさえて、少しでも有利に戦える大学を戦略的に厳選します。

それだけに、我々は、本人の強み、弱みをしっかりと把握しなくてはなりません。

 

③赤本を徹底的に解いて受験戦略を構築する

私立医学部の場合、かなり、ザックリで言えば、合格ラインは70%です(70では合格できない大学もありますし、63という大学もあります)

すべての科目で70%行かなきゃならない。ということではありません。全科目のトータルで70%超えればいいのです。

大切なのは「難問を解く力よりも、標準的な問題をミスなく手早く解く力」です。

生物、英語に顕著ですが、医学部ネタを題材とした問題を出題する大学をよく目にします。まじめな生徒であればあるほど、”医学部ネタ”に目が行きます。特別な対策が必要になると考えます・・・予備校の講習会や参考書・問題集に ”医系〇〇”、”医学部への〇〇”、”医学部に合格する〇〇” というのがあれば、タイトルに引かれついつい・・・というケースは、よくある話です。

これらは、勉強の「核」にはなり得ません。ムダとはいいません。最後の仕上げ、メンテナンスのためとして活用するならば「アリ」です。むしろ・・・・・・・・・・・

しっかり確実に解ける典型問題をミスなく解き切る勉強の方が100万倍大切です!!

改めて、5月27日の実力養成会通信・間瀬泰我君 の合格体験記 を読んでください。

彼の手記にあるように手堅い勉強、正攻法な勉強を淡々と実直に進めるのみです。

 

さて、生徒は、過去問は最低でも、10年分は解くことになります。講師である我々も当然、事前に解きまくります。

赤本に書かれている基本入試情報、傾向、対策はもちろん、別解はないか?   解説は適切か? この生徒の性格、定着状況を考えれば、今、どのような指示が適切か? その時その時に応じたタイムリーな指示、アドバイスを入れていきます。

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上の写真は、実力養成会の私立医学部の赤本たちのごく一部です。・・・・

「赤本」には、様々な貴重な情報が満載です。しかし、「どれぐらい難しいのか?」「具体的に何をどのくらいやればいいのか?」などさらに踏み込んだコメントや見解や説明がありません。

ちなみに、下の写真は私、今野の過去問演習ノートの一部です。全私立大医学部の過去問を解きました。私自身も「自分の手」で解いて「自分の肌」でその大学の問題の難易度、傾向、特徴、作問者の意図、合格水準に達するには何が必要かを感じ取ってます。

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私も、生徒に負けないくらいに、真剣に過去問を解いてます。真剣に解くからこそ、見えてくるんです。だから、机上の空論ではない、実践的な「合格のための戦略」を伝えることができるんです。

 

 

まとめます・・・・私立医学部に特化した指導とは・・・

つきつめると、生徒自身のいいところも、そうでないところも、すべて把握したうえの生徒自身に特化する指導ということです。

結局は、生徒本人を、どれだけ深く知るか?  に帰着してしまうんです・・・・・