今の、小学生、中学生は、
学校や塾で『解けたら、褒められる』という経験をして育ってきました。
当然ながら・・・・解けないと焦る生徒が多いわけです。
その結果、答えを出すことに懸命になりすぎて、
その仕組みや論理に全く関心が持てなくなってます。
とにかく、答えを出したい・・・・・
答えが出たらそれでおしまい・・・・・・
このような態度では、数学が本当にできるようにはなりません。
そもそも、数学の勉強とは、
学校や塾で授業を受けたり、
教科書や参考書などを読んで学んだり、
友達と数学の議論をしたり、先生に教えてもらったり、
そして、自分で考えたり・・・・・
こういったもの、”すべて込み” で『数学の勉強』といいます。
問題を解く≠ 数学の勉強
問題を解くというのは、数学的体験をすることです。
問題を解くとは・・・・
筋道を立てて考えるための論理やその論理に基づいて緻密に考えすすめるという数学的な
見方、考え方、さらには、定理や公式などに触れ、自分の言葉で考えを述べる・・・・・
これが問題を解くということです。
つまり・・・・
点数がどうのこうのというのは、結局、雑音でしかありません。
解けた、解けないで、一喜一憂するのは、的外れ。
たとえ、問題が解けなくても、その問題と向き合い、知的格闘したことで、
理解が深まるわけです。
問題が難しい、やさしいというのは、出題の要素の一つに過ぎず、
本質的ではありません。
難しくも易しくも出題の仕方でどのようにも出来るわけです。
高校受験だけを目的とする断片的な、解法中心の、パターンに頼る勉強に、
どっぷりとつかってしまってることが、諸悪の根源となっているのです。
中学時代、成績がトップでも、
東西南北、旭丘へ進学したとたん、失速する生徒が後を絶たないのは、
こういう理由です。
具体的事例で説明させていただきます!!
〇、△・・・・整数としましょう。
〇+△=10
このとき、、〇と△は?
〇=1 、△=9 ・・・・・あるいは、〇=―5、△=+15・・・・・
2整数のカップルは、無数に存在します(不定)
では・・・・
〇×△=10
かけて、10になる2整数のカップルは、限られます・・・・
〇=±1 ・△=±10、〇=±2・△=±5、〇= ±5・△=±2 、〇=±1・△=±10
このように限定されます!!
つまり・・・・
『足し算』よりも『掛け算』の方が、より正確な情報を得やすい!!
数学の世界において、“情報を得る” という意味においては、
『掛け算』の方が、圧倒的に価値がある!!
つまり・・・・『足し算』➩『掛け算』の操作を習得することで、
より貴重で、有効な情報をゲットできる!!
中3生が、『展開・因数分解』を勉強する狙いがコレであり、
高1生が、高校数学のスタートで勉強する理由もこういうことです。
がっ・・・・・実際、指導現場では・・・・・・・・・
パターンで処理・・・・・
機械的に、作業的に問題を解いて終わり(汗)
これが、現実です……。
本日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。