『疑問点はすぐその場で質問して解決する』
一見、正しそうに聞こえますが、必ずしもそうとは言えません!!
誤った数学の勉強法に陥りやすい罠が隠されています!!
質問して教えてもらうことが勉強だと勘違いしている生徒がいます。
実は、質問だけで学力が伸びるとは、到底思えません。
《啐啄(そったく)》という言葉、聞いたことがあるでしょうか?
実は、教育心理学でよく目にする言葉です。
『啐』・・・・・卵の中のヒナの鳴き声
『啄』・・・・・親鳥がそれに呼応して殻をつつくコト、あるいはその音
つまり『啐啄』とは、
ひなが育って、卵から出ようとする、
その、ちょうどのときに、親鳥が殻をつついて殻から出るコトを手助けする、
そのタイミングの一致を意味してます。
つまり、ヒナが十分育たないうちに殻をつついて壊してしまったり、
ヒナが殻から出ようとしてるのに、その手助けをせず出る事ができなかったり、
ヒナと親鳥の、この”タイミングの一致”がヒナが生まれ出るのに大切!! ということを
意味する禅語です。
すなわち・・・・
『わかりません』と生徒のひとりが何か疑問にあるとき、
それについて、十分に考え、思考回路をフル稼働させる・・・・
そういったなかで、疑問の”本質”が見え始める・・・・・・・
この『機が熟してきたタイミング』で初めて、疑問解決のキッカケを与える。
つまり、十分に機が熟して問題を解決したとき、単に”正解を得る”だけでなく、
その疑問に関して深く理解し、答え以上のモノを得ることになります。
こうした時に、学力は、一気に伸びます!!
実力養成会の会員の中に、今、まさに、このような状況の生徒がいます!!
今、”伸び盛りの生徒”です。
ある私立高校の特進コースに通ってます。
今回の定期考査で、クラス3位を達成しました!!
一言で”疑問点”と言えど、
単純な構造ではありません!!
その疑問はどうしておこるのか?
なぜ、解決できないのか?
こういったことが、わからない、把握できてない・・・・・
だから、漠然とした”疑問”になってるわけです。
『分からないことを、すぐ質問する』ということは、
少なくとも・・・・
分からないことを、じっくり考える機会を失ってしまう!!
このことだけは、ハッキリと言えます。
ですから・・・・
断片的な知識を得たに過ぎないのです!!
以前の実力養成会通信で、指摘させてもらいましたが、
今の生徒、特に中学生は、
『答えを教えてもらう指導』にどっぷり、つかりすぎてます。
東西南北、旭丘などのトップ高校へ進学して、失速する生徒が後を絶たないのは、
こう言う理由からです。
数学は、特に『あっ、こういうことだったんだ!! 納得!!』
というような『腑に落ちる』感覚があった瞬間、学力が一気に伸びます。
数学の学力は、連続的に伸びるものではありません!!
『腑に落ちた』瞬間、学力がグッと上昇します。
“疑問点はすぐその場で質問して解決”
一見正しそうに聞こえるけど、必ずしも、そうとは言えない・・・・
この理由が、お分かりいただけたでしょうか?
本日も最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。