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ある会員のお母様から・・・・

 

先日、ある予備校で3者面談があり、そこで、チューターの方から・・・

「計算スピードをあげましょう・・・計算スピードをあげれば他の問題を解く時間にあてることができます」

 

「計算ミスは絶対しないように・・・そのためには、問題の余白に計算式を書いておきましょう」と言われたとのこと・・・・。

 

わざわざ3者面談の場で言う事でしょうか?

もっと、具体的な話をしてほしかった・・・とのことでした。

もちろん、このこと以外にも、生活習慣のことをはじめとして、様々なことをお話しされ

たようです。この計算ミスとか計算スピードの件はその中の一部です・・・

 

 

確かに、

計算スピードを上げること、計算ミスはしないこと・・・・・・・・・・

小学生でもわかることですよね。

しかも、計算式を問題の余白に書くって・・・みんなやってますよね・・・

面談したチューターの方は、生徒のことを思って、話をされたんでしょうが、

逆効果でした・・・・・・・・・

 

 

お子さんを予備校に通わせてる保護者の立場からすると

「計算スピードを上げてほしいから予備校に通わせてる」

「計算ミスを防いでほしいから予備校に通わせてる」 です。

 

全体指導の中で、個別に見るのは限界があります。

なら、クラス担任、本人の担当チューターとして

そのために、普段、どのように指導しているか?

そのために、普段、どのように指示しているか?

その結果、どう改善しているか?

さらに、言えば、今後、どういうことを意図して、どういう方向性で指導していくか?

それを報告、説明させてもらうのが、3者面談かと・・・私は、こう思います。

 

 

決して、チューターの方をどうのこうのと責めるつもりもありません・・・

確かにこの「計算スピード」とか「計算ミス」の話を聞く限り、「?」という部分は

ありますが、勉強以外のお話では、しっかりと生徒本人のことを見てくださってる

ようで、お母様としても安心した部分はあったようです・・・。

 

 

私は、長女、長男を近所の塾に通わせてます。

 

だから、保護者として、このお母様のおっしゃること、よく、わかります。

 

「聞きたいとこは、そこじゃないんです!!」

という気持ちが・・・

 

 

 

 

 

実力養成会の皆さん、保護者の皆さん、こんにちは。

 

今日と明日の2回にわたり、

もう、4,5年前の話になりますが、1浪して東大理科Ⅱ類に合格したM君(現在、東大理学

部生物化学科4年)の合格手記を紹介させていただきます。

 

さて、M君は、現役時代、東大理Ⅱに、0,75点 及ばず 不合格でした。

当時、学校の進路通信でも「0.75点足りず、不合格」として紹介されました。

北嶺生であれば、誰だか察しはつきますね。

 

M君は、自宅は札幌近郊で、現役時代、寮生でした。その寮に私が、数学指導にいってま

した・・・・・ 私は、M君を高1の秋から指導してました・・・

 

浪人が決定し、M君は、札幌ではなく、あえて、東京お茶の水の駿台東大専科に行きました。札幌の駿台でも、十分なのですが、ストイックなM君は、自分を追い込むために、東京のお茶の水に決めました。・・・・・夏、秋、冬は、お茶の水の講習を受けず、私の数学の指導を受けるため、札幌に来てました。自宅には戻らず、札幌駅周辺のビジネスホテルに泊まり込んで・・・・この時は駿台札幌校で、数学以外の科目は受講してました。

実は、M君・・・当時、合格体験記というか、今野先生が指導している「後輩のために」ということで、箇条書き程度ですが手記を残しておいてくれました。

その一部を抜粋させていただきます。

 

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20期の〇〇です。

高校卒業後、東京にて1年間の浪人生活を経て、第一志望の東京大学理科Ⅱ類に合格することができました。受験生活を通して気付いた点、考えた点、実行した点を皆さんに伝えたいと思います。

 

《志望校の決定について》

受験生の多くは偏差値を基準に志望校を決めます。しかし偏差値を基準にして自分の進路を決めていいのでしょうか?。偏差値ランキングなるものを見ると〇〇大学偏差値68などと表記されてます。なかには、68.8  と小数点以下まで表記されてます。そんなに細かい数値の意味があるのでしょうか。

中略

受験校選択の本来あるべき姿は、まず自分が何をやりたいか? そして、どの大学に入学したいかを決め、次に自分がその大学の志望者のなかで、どのあたりの位置につけているのかを検討して、合格圏内に入るために何をすればよいかを判断する、といった順序のはずです・・・・

中略

 

《数学について》

多くの問題にガンガン当たっていくやり方は、次の難問にチャレンジすることに意識が向いてしまい、通り過ぎた問題を改めてじっくり復習することに手が回りません。

これでは、問題をたくさん解いてもあまり意味がありません。

中略

駿台のテキストや東大の過去問、今野先生のプリント、模試など問題部分を切り抜いてノートに貼り付けその下を左右2分割して左の欄にその問題を解き、右の欄に正解やポイントを書き込みました。

中略

時間をかけて数多くの問題を解いてもその場限りで終わりにしてしまうのでは費やした労力の割に実力はつきません。数多くの問題を解くよりも、厳選の1題を反復する方が高い効果が望めます。

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◆文面からもわかるかと思いますが、M君は、「実直」を絵にかいたような生徒でした。しかも、恐ろしいくらいストイックでした・・・・浪人中は、携帯はもたず、友人との連絡を一切遮断してました…。

◆東大だからと言って、特別、難易度の高い問題をやってたわけではありません。とにかく、過去問をココツコツと・・・・ですから、M君というと・・・私は、まず最初にあの分厚い東大の赤本がイメージとして湧いてきます・・・・

◆「3冊の問題集をやるより、1冊を3回」というイメージです。

◆特に、模試の解き直しは、メチャクチャやらせてました・・・。東大実践、東大オープン、東大本番レベルなどの冠模試は、全て受けてました。これらの冠模試は、「模試」というより「予想問題」という感じでやらせてました。

◆数学に関しては、使用した教材は、「駿台テキスト」「赤本」「模試」「今野プリント」だけです。特に当時の「東大専科」の駿台テキストはほぼ東大の過去問ばかりでしたので、過去問がメインでした。「類題」ということで、私が「厳選の1題」をプリントにし、それをやらせてました・・・・。

 

《英語の勉強法》と《全体を通して》については、明日の通信で紹介させてもらいます。

 

 

2015
6/17

昨日のお昼に・・・・

ブログ

昨日のお昼に、駅地下まで足を延ばし、ラーメンを食べてきました。

そのお店の中に貼ってたのが・・・・・

 

小さなことほど真剣に、

当たり前のことほど真面目に。

 

似たような言い回しは、多いと思いますが・・・

とても、シンプルですが、大切なことですよね・・・・

胸に、響きますね・・・・・

 

おりしも、昨日のブログは「ベテラン」という話題で書かせてもらいました。・・・・

「ベテラン」でも「新人」でも「中堅」でも「管理職」でも

この言葉、みんなに当てはまります。

 

私も、しっかりと胸に刻みます

小さなことほど真剣に、

当たり前のことほど真面目に。

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実力養成会の皆さん、保護者の皆さん、こんにちは。

本科生で医学部志望者は、本格的に赤本を用いて過去問演習に突入しています。

本日は、実力養成会では、どのような感じで、赤本を用いて過去問演習をしているのかを

ご紹介させていただきます。

 

 

上の画像は、2014年 札医大 大問4番 を演習させた後の解説です・・・

画像をクリックしたら拡大されます。リアルに見れます。

この問題は、札医志望者にとっては、有名な問題です。

とても解きやすく受験生のほぼ全員が完答したであろうとされる問題だからです

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グラフの対称性に着目して、そして(1)の結果を用いれば・・・・

サクサクといきます。

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やった~~解けた~~と言っても、受験生の全員が解いたのです…

解けて当たり前・・・という認識でいなきゃなりません。

だって、(1)で”見え見え”の誘導をしてくれてるからです・・・

この”見え見えの誘導”のおかげで解けたのです。

 

では、誘導がなかったら?・・・・・・・・・・・・

 

そこで、誘導がなかったとしたら・・・という前提で

さらに、この問題を深く掘り下げてみました・・・・

 

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「誘導」がないとき、どのような手順で計算するのかを説明しています。

結局「置換」に帰着しますが、問題を3題みつくろって、段階的に説明しました。

 

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この問題の作問者は、迷ったと思います。

作問者の意図は、まず、「ゴチャゴチャした計算」をバカ正直に計算したら、とんでもな

いことになる・・・そこで、様々な工夫を加えることで、手際よく計算を確実に実行できるかどうかを見たかったんです。すなわち、この問題のテーマは、「工夫」です。

「工夫」の一つ目として「対称性」。もうひとつ目をどうするか?  

・・・色々な選択肢があります。

結局、作問者は、受験生が一番、解きやすいような、別の言い方をするなら、平均点が

前年度よりもあがるような、誘導をつけました。

 

従来、札医 の 問題は、平たく言えば、難しい・・

計算がかなり複雑な問題ばかりで、受験生の勉強の成果が現れにくい・・・・と言われ続けてきました。そこで、札医側も、問題の内容を「マイルド」にします!! と宣言しました。 この問題は、この宣言した直後の年の問題だったわけです・・・・。それ以降、札医 の問題は、難しいとはいえ、従来よりは、かなりマイルドになりました・・・・。そんな経緯がありました・・・・

 

赤本を用いた過去問演習・・・・・

過去問をやらせて、その後で、解説・・・・というイメージをもたれるかもしれませんが、実力養成会が実施する過去問演習は

 

①とにかく、自力で解かせ、行けるところまで生かせる。

②途中で生徒の手が止まる部分は、絶対に見逃さない。ここが当面の生徒の課題です。

③途中で”ヒント”を出しながら、最後まで、行かせます。最後まで行かせることで「難易度」「時間感覚」を生徒自身の肌感覚として感じ取らせます。

④問題を解く上での必要な「技術」「知識」を考えさせる。作問者の「意図」「狙い」を考えさせる

作問者の「意図」「狙い」にドンピシャ一致する類題をチョイスして生徒に演習させる。

 

◆赤本の解説の解答がベストな答案とは限りません。なかには、「こんなやり方で解く生徒はいないだろう~」というのも、かなりあります。あるいは、解答を作成する赤本のスタッフがばらばらなので、解法に一貫性がありません。ここも生徒にとっては実に悩ましい部分です。真剣に取り組んでいる生徒なら、「そう、そう!!」 と思ってますよね。

◆このように、一人で、赤本で、過去問演習をやるっ・・・結構大変な作業です。結局「解く」というより、解答を「なぞる」で終ってしまうのです・・・・・・。

 

 

 

 

「今野先生は、もうベテランの先生ですから・・・・」

「さすが、ベテランの先生と思いました・・・・・・」

 

3者面談のとき、よく、保護者の方々から言われます。

プラスの意味合いとして、言ってくださってます。

素直に、ありがたいお言葉として受け止めてます・・・・

 

ここで「ベテラン」と呼ばれる側として

注意しなきゃならなことがあるといつも思ってます。

「ベテラン」= 「プロ」 ではありません。

これを 「ベテラン」= 「プロ」と勘違いしている方も少なくないと思います。

「ベテラン講師」の「講師」を みなさんのご職業に当てはめてみてください・・・

「ベテラン設計技師」

「ベテラン保育士」

「ベテラン弁護士」

「ベテラン公認会計士」

「ベテラン高校教師」

「ベテラン保険外交員」

「ベテラン営業マン」

・・・・・・・・・

「ベテラン」=「プロ」でない!! と思いますよね・・・・

「ベテラン」だけに、それなりの「経験」はあります。

「経験」は、「慣れ」をもたらします。

「経験」は「引き出しの多さ」です。

「引き出しの多い」分、臨機応変な対応をとれる。

 

この「臨機応変な対応」ぶりは、見る人にとったら「プロ」と映るかもしれません。

しかし、「ベテラン」と「プロ」は、全くの別の話です。

 

私は、「ベテラン」であっても、まだまだ進化の途中!!

「理想は高く、腰は低く」

毎日が勉強です・・・・・・・。