先日、ある高3生のお母様と面談させていただきました。
志望大学の事、普段の家庭学習の事、懸案となっていたカイプ指導の事など色々とお話
させていただきました。
その中で
高3となり、学校の数学の授業は、難問ばかり取り扱っている・・・・・・
本当に、これで大丈夫なのだろうか?・・・・とても懸念されてました。
お気持ちは、よ~く、わかります・・・・・。
同じようなお気持ちの保護者の方は、実は、数多くいらっしゃると思うんです。
(画像はイメージです)
学校の授業で難問ばかり扱う⇒難問が解けるようになる!! とはなりません!!
難問ばかり、扱うという事なので、それなりの意図はあるんだと思いますが・・・・
そこで、私の意見を述べさせていただきました・・・・・
高2生までの間は、普段、数学を勉強する時は、「数列」「積分」「空間ベクトル」と
いった具合に、分野名、単元名がつきます・・・・ですから、問題を解く際も、それ前提
(どの単元かは百も承知)で解きます。使うべき公式や、解法パターンも”見え見え”の状態
で解きます。普通に、真面目にやっている生徒なら、解けて当然。
大学入試数学・・・・
問題を見ても、何をしていいのか? すぐ、見当はつきません。
そこで、じっくりと問題と向き合い、問題文の意味を考え、自分が今まで学んできたこ
とを走馬灯のように思いめぐらし、解答の糸口、突破口、着眼点はどか?・・・・・・・
思考回路をフル稼働させます・・・・・
時には、複数の解法が候補に上がるかもしれません。
一見、難しく見える問題も、実は、各分野、各領域の基本概念、の組み合わせで解けるよ
うに問題が作られているんです。
国公立2次試験では、仮に、完答できなくても、部分点、中間点は与えられるようになっ
ています。
満点は、必要ないんです。
部分点の寄せ集めだけでボーダーに持っていけるんです。
国立2次数学でボーダーを越えるために大切なこととは・・・・
①手持ちの武器(基礎的な知識、概念及び計算技能)を常に磨く
②初見の問題でも、じっくりと向き合い、自分の知識や経験に結びつける
③複数の解法パターンを立案し比較検討する
すなわち『向き合う』⇒『思考回路をフル稼働』⇒『試行錯誤する』⇒『比較検討す
る』⇒『答案に自分の主張を表現する』
このトレーニングです!!
ただひたすら難問の解法を黒板に書き、生徒は、ただ、それをひたすらノートに写す。
夜、家で、そのノートの”字づら”を追っかけて、理解を試みる・・・・・・
提供されたものを、ただ理解するだけの”受け身”の勉強・・・・・
時間の浪費としか言いようがありません。
こんなことしてても、2次で点数は獲れません
入試は、答案にどれだけかくか?
どれだけ、部分点を削り取るか?
ここです。
答案に書いてなんぼ!!の厳しい世界!!
その生徒の志望大学学部の出題形式、頻出問題を総合的に勘案した私の厳選した良問を
演習する方が、100倍有効です。
私の場合、ただ演習させて、解説を入れる・・・・という指導ではありません。
まず、作問者の意図を必ず伝えます。
生徒の、答案の隅から隅まで、消しゴムの後まで、つぶさに見ます。
本人が、どのような思考で、challengeしてたのか? を判断します。
その上で、良い部分、マズい部分、修正をかける部分を指摘します。
単に知識を持ってるだけじゃ、役にたちません。
必要なのは、『使える知識』です。
ちなみに、下の画像は、今年の札幌医科大学の数学の2次試験、大問4番をある生徒へ解かせた答案です・・・・・・・じっくり見て下さい!!
この生徒は、完璧に解き切りました!!
基礎基本の反復でここまで解けるんです!! 難問の解答解説の字づらを追っかけるだけけでは、このような答案は書けません!!
初めて、直面する問題・・・・自分なりの着眼点を持って臨み、これまで学んできた原理・原則と基礎基本を組み合わせて、発想して解いているのが伺えます。
今まで学んできた原理原則とは?・・・・この答案にそって超具体的に説明しましょう!!
まず、第一に、体積、面積関連は、絶対にグラフ。しかも大きく、見やすく!!
『グラフが主役』
次に・・・・求積問題の王道は『全体から余計な部分を引く』
全体をVとし、余計な部分は、V1,V2,・・・とし、それぞれ、個別で計算する。
タイトな計算になればなるほど『定積分をゴリゴリするんではなく、事前に不定積分を計算しておく』
いつも、持っていなきゃならない気持ち・・・
『こんな計算でひるむな!!』『常に、しなやかに』
私が、普段から、いつも、しつこく伝えている、これらの基礎基本の組み合わせで、この生徒は、今年の札医の2次の大問4番を鮮やかに完答しました。私の伝えてることを素直にそのまま実践したからです・・・・・
おわかりいただけたでしょうか?
今日も、最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。